再開発が進む武蔵小山周辺。ですが変わるのは街の姿だけではありません。交通インフラについても、いくつもの計画が進行中です。そうした計画を、武蔵小山へのメリット・デメリットを考えながら紹介していきます。

鉄道

目黒線が相鉄と相互直通運転

現時点の計画では「2022年下期」開業予定で工事が進行しています。

東急目黒線が現在終点の日吉駅から先、綱島方面に延伸して新横浜駅を経由し相鉄線に乗り入れる計画です。海老名や湘南台まで一本で行けるようになります。

相鉄線なんて乗ったこともないよ、という武蔵小山住民も多いと思いますが、新横浜駅まで一本で行けるという点は武蔵小山住民にとってもメリットになると思います。実は東海道新幹線を利用する際、現状でも品川を経由するより新横浜から乗った方が名古屋・大阪方面への所要時間は短いです。直通で新横浜まで行けるようになることで、更に所要時間を短縮できるはずです。

 

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目黒線・8両化で輸送力アップ

相鉄線との相互直通運転と合わせて、目黒線が8両編成(現在は6両)になると言われています。実際、目黒線内のほぼ全ての駅は8両編成が止まれる長さを確保済みですし、「難関」とされ8両対応が遅れていた奥沢駅についても工事が進みつつあります。

一編成あたりの輸送人員が増えることで、混雑率の低下が期待されます。

 

JR羽田空港アクセス線

武蔵小山を通る路線ではありませんが、武蔵小山から羽田空港へのアクセスが大幅に改善します。2028年度開業を目指して動き始めている計画です。

湘南新宿ラインやりんかい線のルートを通って羽田空港まで至る路線です。大崎や大井町から乗車でき、現状武蔵小山から50分(品川駅経由)近く掛かる羽田空港までの所要時間が30分程度にまで短縮されるでしょう(大崎→羽田空港は約11分)

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南北線の支線が品川まで延伸

計画段階で実現性は不明ですが、南北線が品川まで延伸する計画があります。武蔵小山住民にとってのメリットは薄いですが、山手線が止まってしまった時のバックアップとしてメリットがあると思います。白金高輪から品川まで支線という形で延伸する計画です。

道路

道路事情も大きく変わります。

26号線の延伸・拡幅

武蔵小山のメインストリートである「26号線」通りが武蔵小山周辺で道路幅を広げる計画があります。実は、この通り沿いの北側(晩杯屋などがある側)の建物は、拡幅する際に建物を「削れる」ような構造で建設されているか、新しいものは後退して建っています。

写真左側が削られる

また、26号線が大井町駅方面までつながります。大崎高校の下を通るトンネルなどは既に完成済みで、歩行者と自転車のみ通行可能となっていますが、JR横須賀線の下を通る工事に時間が掛かっているため開通が伸びに伸びています(現在の予定では2019年とかなんとか) 大井町・品川区役所へのアクセスが向上するほか、湾岸線方面へのアクセスも良くなりそうです。

更に、反対方面も延伸計画が進んでいます。目黒通りの目黒郵便局前から、駒沢通りの五本木あたりまで繋がります。

補助第46号線の拡幅

山手通りから「かむろ坂」を登って小山台小の横を通る道路です。現在は26号線から西小山方面は2車線の狭い道路となっていますが、これが拡幅する予定で立ち退きが進んでいます。将来的には環七に接続する計画だそうですが、何年掛かるかは不明です。

放射2号線(旧中原街道)の拡幅

中原街道と並行して走る「旧中原街道」を一部拡幅する形で進んでいる計画です。多く建ち並ぶ住宅に加え、星薬科大学の薬草園などを通ります。現在の旧中原街道の入り口(平塚橋交差点付近)から山手通りの大崎郵便局の近くまで通る道路になります。

2017年頃からこのエリアでは徐々に立ち退きが進んでいます。

品川区資料より

外環道 東京区間(練馬~世田谷)の開通

既に着工済みで、以前の計画では2020年開通予定でしたが2018年4月の時点で「断念」との報道が出ています。ですが既に着工済みなのでいつかは開通します。

関越道と中央道、東名を結ぶ区間です。環七や環八、また山手通りの通行量を減らす効果が期待できるでしょう。現状で武蔵小山から関越道練馬インターまでは約1時間掛かりますが、この区間が開通することで20分程度で行けるようになるはずです(用賀~練馬が「12分」と公表)

 

首都高目黒線が第三京浜に接続?

wikipediaの記述によれば、過去に東京都の審議会で首都高目黒線を第三京浜と接続するという話が出たそうです。第三京浜玉川インター設置時にも、そのようなイメージで場所が決まったという事情もあるとか(参考:第三京浜道路調査報告書を読む~玉川ICは、何故そこにあるのか?~

現状で具体的な話は何もありませんし、計画が進んでいるということもありませんが、もしかしたらいつか実現するかもしれません。

 

バス

現状で一路線しかないバス路線も、増強される計画があります。

大井町方面への路線開設?

正式に決定した計画ではありませんが、品川区の資料には26号線の延伸にあわせて武蔵小山から大井町方面に通じる路線の開設をバス事業者などに働きかけるとの文言があり、区として整備を進めたいようです。

武蔵小山駅バス停

 

まとめ

「古い街」でありながらも、アップデートを続ける武蔵小山。これからもその成長に目が離せません。